逆流性食道炎とヘリコバクターピロリ菌 ~ 薬剤性逆流性食道炎.com

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逆流性食道炎とヘリコバクターピロリ菌

胃粘膜およびヘリコバクターの問題

逆流性食道炎患者では,胃粘膜萎縮が少ないことが最近の研究で分かっています。 胃粘膜萎縮は,従来加齢に伴う生理的現象と解釈されてきました。 しかし、ヘリコバクターピロリ菌 ( 以下ピロリ菌 ) の研究が進むにつれ, ピロリ菌の感染がその要因であることが明らかにされてきました。 逆流性食道炎患者では同年代の対照群に比べピロリ菌の感染率が明らかに低いことが証明されています。 ピロリ菌感染による胃粘膜萎縮を免れたものが,逆流性食道炎の可能性が高いと考えていいのかもしれません。 消化性潰蕩患者の ピロリ菌の除菌を行うと,高頻度に逆流性食道炎が発症することも報告されています。 除菌によって, ピロリ菌が産生していたアンモニアによる酸中和作用がな<なることで胃液酸度が上昇し,逆流内容物の食道粘膜傷害性が増すことがその原因と推測されています。さらに ピロリ菌感染のある逆流性食道炎患者でも, ピロリ菌感染のないものに比べると再発率が低いことも分かっています。 つまり逆流性食道炎では ピロリ菌感染は病態の保護的因子として作用しておりその機序は,炎症性サイトカインによる酸分泌の抑制, H. pylo 万の産生するアンモニアによる酸の緩衝作用と予想されます。 逆流性食道炎は,国内の報告でみるかぎり約25年間に 4 倍以上に増加してきています。 高齢化社会が進みつつある状況の中, ピロリ菌非感染の高齢者がかなりの勢いで増加しておりこのことが逆流性食道炎増加の要因のひとつであると予想されます。 さらに脂肪摂取増加による20 年間で日本人の酸分泌能が増加してきていることが,増加因子として考えられます。 加えて食道内視鏡技術の進歩や逆流性食道炎に対する関心の高さが逆流性食道炎患者の発見率を高くしていると思われます。 逆流症が逆流性食道炎と同様に治療の対象として重要であることの認識が高まる今後はさらに発見率は上昇するはずです。


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